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講師の基本:もしもあなたが研修講師を頼まれたら-1.心構え編 ~教えることは学ぶことなり~

投稿日:2010.11.17-16:42 投稿者:われら研修委員会
カテゴリー:講師の基本

『講師の基本』では、研修年間200日・登壇歴20年を誇るわれ研の委員長・為広雅夫講師の豊富な経験から生み出された、講師としてに常に胸に留め置き大切にしている考えや行動をコッソリお伝えします。
一般論やセオリーにとどまらない講師道・・・社内講師を頼まれた方も必見です!


1)研修講師の役割

 研修講師とは、『自分自身がこれまで培った知識やスキルを再度見直して、より多くの人が理解できるように汎用性を持たせ再構築をし、言葉と体で伝導することで成長のきっかけを与える人』のことを指します。一言で表すなら『支援者』であり、研修の場においては脇役と言ってもよいかもしれません。主役はもちろん、受講者です。よって、登壇にあたり、講師が単独で「何でも教えよう」「私が何とかしなくては」などと気負う必要はまったくありません。

では、特に意識すべき役割とは何か。それは、受講者のモチベーションを高め、自律的に学習する習慣を持たせることです。伝え教える、経験を語る、時には叱る…やり方は様々ありますが、受講者が自身の成長に期待と自信を持ち主体的に取り組めるよう、限られた時間と空間の中で受講者と関係を築きながら工夫と配慮をしつづけることこそ、研修講師の最大のミッションと言えます。

そのためにも、講師は受講者から見て尊敬しうる存在でもあり、また身近で頼れる存在でもあることが大事です。一方で研修講師としてのプロフェッショナルマインドをもって、もう一方でよき相談相手というスタンスで、準備から登壇まで臨みましょう。

最後に、覚えておいてほしいのは、講師も人である、ということです。失敗も改善も、数多くあってしかるべきです。
『教えることは学ぶことなり』-登壇を通して、講師自身も新たなる学びを得られ成長できるという意識を忘れないでください。


2)講師が研修の成果に与える影響

研修の成果は、講師の『知識×スキル×マインド×行動』によって決まります。4つのすべての項目が大事ですが、特に講師としてのマインドが重要です。仕事に対する価値観やお客様に対する価値観はもとより、教育をする人間としての価値観が講座に影響します。また、メンバーに対して指導するという観点よりも、支援するという意識を持ち、メンバーの学習に対する主体性を促進することも、非常に重要な価値観です。

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研修の基本-3.研修が成果に結びつくためのポイント

投稿日:2010.04.20-09:13 投稿者:われら研修委員会
カテゴリー:研修の基本

研修は関わる人々の主体性や思いによって支えられていると、先に述べました。ここでは、研修でより大きく、より密度の濃い成果をあげるために、受講者、教育担当者/部署、講師、組織それぞれが発揮すべきチカラについて触れます。
 
その前に1点、各人員のチカラを最大限に発揮するために必要なものがあります。それはやはり意識の統一と一体感であり、具体的には人材育成計画がもっとも大きな影響力を持っています。
経営理念や戦略に即した人材育成施策があるか、研修の目的は明確か、社内の他の研修とのリンク・シナジーは見えているか、評価制度といった既存の制度との関連はあるか…
ぶれることのない指針として、判断の際の指標として、そして成長や発展への動機付けとして、体系的な人材育成計画があってこそ一丸となって取り組めるのだという点は、あらためて押さえておきましょう。

 
1)受講者のチカラ

受講者の目的意識や主体性は研修の学びに大きく関係します。「牛を水飲み場につれていくことはできても飲ますことまではできない」等の表現が用いられるとおり、受講者が研修に対して前向きな姿勢があると無いとでは大違いです。
 
最近の傾向としては後ろ向きの姿勢をあからさまに出す受講者は皆無に等しいほどなくなりました。ただし、マルチタスクで講座内容を聞いている振りで実際は別のことをしているという受講者は今もいます。
 
人は自分に関係あることには興味や関心がありますが、他人事になるとその興味は極端に薄れます。主体性を持って参加されていても、事前に聞いていた受講目的の違いや、講師の進め方によって、心の在り方も変わってくるでしょう。よって、講師をはじめ関係者のアプローチや環境設定は大事です。ただしどのような状況であっても、まずは今起こっていることは自分事であると考え、主体的に参加することが受講者には望まれることです。
 
2)教育担当者/部署のチカラ

研修を成功させるためには、教育担当者やその部署の意識や事前の準備も非常に大切です。
 
まずは、研修の目的はもちろんですが、受講者に何を理解習得してもらい、どのような行動や結果を出してもらいたいのかを明確にしなければなりません。研修のゴールイメージや受講者の将来の姿をしっかり持てているか、これは研修成功の鍵となるだけではなく、受講者の事前の動機付けや参加意欲の向上にも大きく貢献するでしょう。
 
そのためには、前提として人材育成計画が必要なことは前述の通りです。これに加えて、現場のニーズに合っているか、という視点も大変重要です。ヒアリング調査など、やり方は様々にあると思いますが、ぜひ、課題に直面している現場の声に耳を傾けていただきたいです。研修内容とのマッチングに加えて、研修に対する現場の理解獲得にもつながります。現場との連携がスムーズか否かも、研修の成果を高めるためのポイントです。
 
教育担当者の関わる範囲は非常に広いですが、組織の幹を育てる、意義ある大仕事を担当しているという誇りと責任、そして熱意を持ち続けてほしいです。それこそが、教育担当者にとって最も大切な意識でしょう。
 
3)講師のチカラ

講座を成功に導く講師のチカラをもし一言で表すなら、“支援力”であると言えます。
 
研修参加の目的は同じでも、受講者ごとにさまざまなゴール設定があります。また、その日のバイオリズムで最大のパフォーマンスが出せない受講者もいます。コミュニケーションの理解としても人それぞれであり、多くのメンバーの状況や理解度に合わせて講座を運営することは実際のところ非常に困難なことです。
 
しかし、講師は受講者に対して、「一部のメンバーに理解してもらえば」と思うのではなく、「一人一人の受講者に歩み寄り、理解し、抱えている問題や課題に共感し、支援してあげたい」という気持ちを持って、一緒に考えてあげなければなりません。
講師も受講者が期待するすべての知識を持っているわけではありません。しかし、一緒に考える姿勢そのものが受講者の主体性を向上させます。研修ですので、知識やスキルを提供することは当然大切です。ただし同様に受講者の主体性を向上させられるかも非常に重要なことではないでしょうか。
 
また、受講者が課題発見や課題の解決方法に気づくためには“仕掛け”も大切です。グループ討議で他メンバーの意見から気づくこともあるでしょうし、そのテーマにおいて研修講師が伝えたまとめや着地から理解できることもあります。支援をしたいという思いと共に、研修において効果的に学ばせるための仕掛けづくりも講師には重要であると考えます。
 
4)組織・環境のチカラ

研修成果を最大限に出すためには組織の協力が必要不可欠です。
 
特に、評価制度や目標管理項目と研修内容とがリンクしていないと、研修で学んだことを活かす場面がなくなります。「使われない能力は磨かれない」といいますが、研修企画を行うときは、学んだスキルをいつ使うのかを明確にし、しくみとして現場に取り入れることが大切です。
 
また、経済環境が厳しい現代社会においては、研修で既存の手法を改善するより、新たな考えを用いた知識やスキルをお伝えすることの方が多くなっています。例えば一時流行りましたコーチングスキルやリーダーのエンパワーメント等です。
しかし、この点に対して、現場の上司やチームが理解していないと、同様に使う場面がなくなります。
研修の目的や内容を事前に現場にも伝えて理解をしてもらい、受講者が行動しやすい環境をつくっておかなければなりません。
合わせて、スキル定着や成長促進には、チームの仕事の進め方とも連動した継続的な実践が重要だと考えます。そのためには、単発的な研修よりも現場での実践期間を設けた連続性の研修が好ましい、という点も考慮いただければと思います。単発的な研修が悪いわけでは決してありませんが、実践期間がないため、成果の確認をしにくいという側面があります。
 
より現場に密着した学びを深めること、これが組織・環境がなせる最大のチカラです。

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研修の基本-2.研修の領域

投稿日:2010.03.29-22:10 投稿者:われら研修委員会
カテゴリー:研修の基本

1)研修でできること

前項において、研修が学習の場・機会であることとともに、その効果・役割について触れました。企業にとっても個人にとっても、大変大きな意味を持つものでありますが、一朝一夕ではその成果が表れにくいものでもあります。「研修を実施してすぐに売上が上がった」「業務スピードが著しく速まった」…このような声はほとんど聞かれません。

では、研修という時間的にも空間的にも限られた場・機会の中で、具体的にはどのようなことができるのか。それは、一言で言うならば、『気づきを深め、変化成長への決意を強化促進すること』です。

知識・技術にしろ、情報にしろ、表面的な理解・納得ではなく、自身の中で咀嚼し深めてこそ本当に“使える”ものになります。その第一歩が『気づき』です。「出来ていると思っていたが、実際はまだまだだった」「今までのやり方もいいけれど、確かにこの新しいやり方もよさそうだ」これらは誰もが持ちうる感情ですが、重要なのは、“本心から感じること”です。

人は誰しも、それまでの学習や経験から自身なりのノウハウを持っていますし、当然それらを大事にしています。 そこに新たな視点や思考を取り入れ活かしていくことは、受講者にとっても講師にとっても、想像以上のパワーが必要です。だからこそ、ここにしっかり時間をかけ、深めたい。それができるのが研修です。

気づきが深ければ深いほど、その後の意識変革や行動力アップによりスムーズに結びつくことは、想像に難くないでしょう。その補完的役割として、研修では、ロールプレイングやケーススタディといった手法を用いて予行演習を行うことが多いです。よくある課題やリアルな場面を想定してのトライアルを行い、成功においては「できた」「やれそうだ」と体感させ自信を持たせ、失敗においては更に気づきを深める。このように、自身の伸びしろを確認できた結果、人は自身の今後の成長に期待をもって積極的に行動できるようになります。研修は“変容のきっかけ”であり“起爆剤”です。

以上は研修内におけるものですが、研修を終えて現場に戻った際は、取り組み姿勢や行動の変化が周囲に好影響を及ぼすことは言うまでもありません。結果的に組織の活力アップにも間違いなくつながっていきます。

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研修の基本-1.研修とは

投稿日:2010.03.29-22:04 投稿者:われら研修委員会
カテゴリー:研修の基本

1)研修とは

「研修」とは、一般的には「日常業務から離れて知識や技術などを学び習得する場・機会」のことを指します。
実施の目的や習得目標のもと、様々なテーマで行われますが、基本的には講師と受講者によって構成されます。講師には、受講者の学習を促進する専門性や経験が求められます。受講者の選定にあたっては、新人・若手・管理職のような階層別、営業・SE・事務のような職種別といったように、様々な切り口で行われます。これらは、いつの時代でもほぼ変わることのない、いわば研修の定石です。

その一方で、近年の厳しい経営環境において研修の果たす役割はこれまで以上に大きいと言われています。
ここ10年ほどでよく聞かれるようになった言葉の1つに、「エンプロイアビリティ」があります。これは、「雇用されうる能力」という意味ですが、言い換えると「ビジネスパーソンとして、自分の能力アップには自分で責任を持たなければならない」となります。つまり、現代社会においては、企業で働く一人ひとりのメンバーが自己の成長に責任を持ち、自立的に学習する必要があるのです。
とはいうものの、自分自身で目標を持ち、自立的に学習を進めることは、日々多忙なビジネスパーソンにとっては非常に困難なことですし、企業にとっても、目的達成やビジョン実現の原動力となりうる人材を育てることは非常に重要なミッションです。そこで、個人に任せるだけではない、組織としての積極的な学習支援が必要になります。その最たる手法の1つが「研修」なのです。

研修は、テーマや受講対象者、運営手法などに幅があり、非常に多様なものですが、あくまで「学習の支援」です。読んで字のごとく、研修とは「研ぎ、修める」ものであり、そこには意思や主体性が必要です。つまり、講師・受講者双方が意欲的に関わりながら、能力を高めることが求められます。「講師が教えてくれる」というような受け身姿勢では、思うような効果は出にくいでしょうし、単なる情報や知識の収集なら本やネットがその役割を十分に果たします。それらの媒体にはない“深み”を得られ、成長や意欲向上を促進させるもの、それが本物の研修です。

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